かき(柿)

かき(柿)

奈良時代から栽培されてきたフルーツで、当初はすべて渋柿でしたが、鎌倉時代に入って甘柿が誕生し、江戸時代以降、品種が増えました。甘柿は渋柿の突然変異と考えられ、未熟時は渋いが熟すにつれて渋が抜けて甘味が強くなる日本特産の品種です。強い渋みのある渋柿は、そのままでは食べられないので、ドライアイス法、アルコール法などで渋を抜きます。ビタミンCを筆頭に様々な栄養成分を含むため、(※1)健康的な身体作りを目指す方に昔から好まれ、えどいち(栃木県)、かっか(三重県一部)、にたり(群馬・山梨・和歌山県)といった地方名で親しまれてきました。生食はもちろん、「つるし柿」や「あんぽ柿」、「ころ柿」、「柿餅」といった加工品もよく知られています。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)ビタミンC

食材のトリビア情報

【柿でしもやけ予防?】
ヘタを煮詰めた煎じ汁は、しゃっくりを止める作用があると昔から言われてきました。さらに、手や足の血行が悪い人は、煎じた汁をぬってしもやけが予防できるという説もあります。

知っておきたい基礎知識

旬な時期 9月~11月
栄養素トピックス 健康な身体作りをサポートするビタミンCが豊富に含まれています。含有量は、みかん(うんしゅうみかん)の約2倍。また、他の果物と同様に水分含量も高いため、お酒を飲む前後に食べるのもおすすめです。

(※1)日本食品標準成分表2015年版(七訂)ビタミンC
選び方 色むらがなく、だいだい色が鮮やかなものが美味しいとされています。ヘタが緑色をしているものを選ぶとよいでしょう。
保存 保存袋に入れて冷暗所で保存します。長期保存する場合は、ヘタを上にして保存袋に入れ、野菜室に入れましょう。
調理ポイント そのままデザートとしてはもちろん、甘みを生かしてサラダや和え物にするのがおすすめです。加熱してジャムやピューレにするのも向いています。しつこくないさっぱりとした甘さに仕上がるため、かれいなど煮魚料理に適しています。
皮は捨てずに料理に再利用することができます。ザルなどにのせ、風通しのよいところに干したものを、ほんのりした甘味がほしいときの砂糖代わりに使用します。
品種や種類 大まかには「甘柿」と「渋柿」に分類されます。甘柿には、ややかためで四角張った形が特徴の「次朗柿」、なめらかで甘味が濃い「富有柿」、渋柿には、種のない「平核無」や「刀根早生」といった品種があります。

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